| In the Shadows of Lothlorien(ロスロリアンの陰で) 〜(1)〜 旅の仲間はモリアの暗闇から逃れることが出来たけれども、レゴラスは 自分の個人的な運命が背後にではなく、この先の森に待ち構えていると 感じていた。 アラゴルンの横を歩きながら、エルフは落ち着かない視線を投げかけた。 すべては順調に見える。けれども何か良からぬことが彼らの身に 降りかかるという思いを、彼はどうしても拭い去れなかった。 「心配なのか」 アラゴルンがそう云って、近くに寄ってきた。 「坑道からこんなに遠くまではオークだってついて来れまい」 レゴラスは木々の間を検分しながら首を振った。 「いいえ、私が恐れているのはオークではありません。でも、何が 気に掛かっているのか自分でも分からないのです。ここには何か 良くないものがある。風がそう告げています。この道を来るべきでは なかったかもしれない」 アラゴルンは彼をじっと見た。 「この先はロスロリアンだ。きっと我らに援助の手を差し伸べてくれる だろう。ガンダルフを失ったことはホビット達にとって大きな痛手だ。 彼らを休ませてやりたい」 「もちろんです」 レゴラスも急いでそれに同調した。 「実際、ロスロリアンの光はありがたい。仲間達の間の嘆きは深い。 私も感じています」 アラゴルンが彼の肩に手を置いた。 この人間に触れられる度にそうするように、レゴラスは自分の感情が 露わにならぬよう、押さえ込む。 「お前の嘆きだって深いだろう、友よ」 アラゴルンは静かに云った。彼の声は乾いていて滑らかで、レゴラスの 擦り減った神経を優しくなだめてくれる。 「多分、そのことで悩まされているのだろう」 肩に乗せた手に力が入る。 「ゆっくり休め。明日にはロスロリアンに着く。あそこなら、静かな 時間を持てるはずだ」 レゴラスは何も云わずに頷いて、アラゴルンがフロドの側に行くのを 見送った。ゆっくりと息を呑み、彼の広い背中を所有欲に塗れた目で 凝視する。 レゴラスは自分が愚かだと分かっていた。もしアラゴルンが今この 瞬間に振り返ったら、彼にレゴラスの表情に浮かぶ剥き出しの願望が 知られてしまう。無意味だが、厄介なことになってしまう。 しかしアラゴルンは振り返らなかった。 レゴラスは彼の姿を眺め、その心の中を推し量った。 アラゴルンの愛情がどこにあるのかはもう知っている。 エルフは、起こりえないことに思い焦がれたりはしない。 その日、太陽はいつもより早くに沈んだように感じられた。多分レゴラスの 心に忍び寄る暗闇がそう感じさせただけだろうが。 仲間達が夜営地に落ち着いた時も、レゴラスは心落ち着かず眠れそうに なかった。 彼は最初の不寝番を買って出た。多分、明日太陽が昇るまで誰も 代わりを起こすことはないだろう、と思いながら。 悲しみが、仲間達の眠りを深いものにしていた。 レゴラスは同情を込めて彼らを眺めた。心が重苦しくなり、この小さな 集団から立ちのぼる悲しみの気配に揺り動かされる。 彼はいつもそうするように、木々に慰めを探した。 しかし、森は何の慰めをも与えてはくれず、彼はうろたえた。 何かは知らないが、危険な気配がここにはある。 彼は弓を肩から降ろして矢をつがえ、音を立てず、足跡も残さぬように 進んだ。落ち葉や木の切り株を検分しながら、道しるべや、侵入者 の跡がないかどうかを調べたが、何も見つからなかった。 しかし確かに、何かがそこに−−− 視界が真っ暗になった。 目の上から柔らかい布のようなものをきつく巻きつけられ、彼は 逃れようと身をよじった。 いくつもの腕が伸びて来て、突然彼を拘束する。その腕は素早く 弓を奪い取ると、彼の両腕をそれぞれ固く掴んだ。 後ろから一人が不快なほど身体を密着させてくる。それとは別の 二人が両脇で腕を拘束している。 彼は見知らぬ襲撃者から逃れようともがいたが、どう考えても 多勢に無勢だと悟ると、アラゴルンに警告を発しようと口を開いた。 と、腹部への一撃が、彼の呼吸とそのもくろみを奪い去った。 「もしもお仲間の命が大切なら、声を立てぬことだな」 正面から響きの良い声が聞こえた。 レゴラスは浅い呼吸をして腹部を襲う痛みを抑えながら、どうにか 真っ直ぐに立ち上がった。 「誰だ?私に手をかけるとはいい度胸だ。私はスランドゥイル王の子−−」 「おお、お前が誰だかはよく知っているとも、闇の森の王子殿」 声は滑らかで、落ち着いていた。その底流に絹のような滑らかさと 鋼のような冷たさが潜んでいるような。 「分からないのは、何故お前がドワーフなぞをロスロリアンに連れてこようと しているかだ。お前には同胞への敬意はないのか、”エルフ”よ?」 レゴラスは最後の言葉に込められた軽蔑を聞き逃しはしなかった。 顎を上げ、脅しをはねのける。 「私に暴行を加えながら敬意とはよく云う。お前達もエルフだろう、 多分ロスロリアンの。私へのこの仕打ちをお前達の主と奥方が お知りになったら、一体なんとおっしゃるだろうな」 手が彼の顔の輪郭を撫でた。反射的に身を後ろに引く。 例の冷たい声が笑った。 「それは大した脅し文句だが」 再び顔を撫でられて逃げようとした途端、別の腕に髪を掴まれて しっかりと固定される。 頬を指でなぞられ、レゴラスは歯を食いしばった。 「今、自分がどういう状況に置かれているかをもうちょっと良く 考えたほうが良いぞ、闇の森の王子よ」 髪を掴んだ手が後ろに引かれ、頭が傾いて喉が露わになる。 拘束する者達に逆らいながら、少なくとも3人のエルフが彼を 押さえ込み、もう一人が正面に立って話しているのだと推測する。 決して勝てない数ではないが、目隠しが大きな妨げとなっていた。 それさえ何とか外せれば・・・ 突然、湿ったものが喉元の肌を濡らし、彼は思わず喘ぎ声を上げた。 間違えようもない、舌の感触に、露わになった喉を舐め上げられ、 あとじさると後ろのがっしりとした身体にぶつかった。 髪に差し込まれた手が、彼が動かないように強く髪を引っ張るので 頭皮に鋭い痛みが走る。 「お前に警告しに来たのだ」肌の上を這う唇が云った。 「あの汚わらしいドワーフを美しい黄金の森の光の中に連れてくるのが 得策かどうか、教えてやろう」 レゴラスは全身の筋肉に力を込めてて身をよじったが、彼を味わう唇と 舌から逃れることはできなかった。 正面のエルフがより近づいてきて、その身体から熱気が伝わってくる。 舌が唇の上を濡らしてきて、レゴラスは驚きでひるんだ。 「やめろ!」 そう叫んで、縛めを解こうと空しい抵抗をした。 彼の髪を掴んでいた手が離れ、髪がばらけて音を立てる。 と、つややかな、しかし力強い手がレゴラスの首の後ろを掴み、 レゴラスはあまりの痛みにすくみ上がった。 「口を開け」 正面のエルフが鋭く云った。 「でないと哀れなこの舌が入れないじゃないか」 舌がもう一度、固く結ばれた彼の唇の上をなぞった。レゴラスは 抵抗したが、それも首筋を掴む指に恐ろしい力が込められるまでの ことだった。 苦痛の余り喘ぎを抑えることも出来ず、また口内への侵入行為を 阻むことも出来ず。 粗暴で容赦のない口付けに蹂躙され、怒りと厭わしさが彼の内で 渦巻いた。自分の舌を巻き込んで侵入者との接触を避けようとしたが、 大した違いにはならなかった。キスを仕掛けてくるエルフは、レゴラスの 口内の隅々までに所有権を主張してくる。濡れた舌が巧妙に、猥褻な あざ笑いを含みながら彼の舌を包んだ。 口付けは長く、彼は後ろに身体を引こうとして背後に立つエルフの 胸にぶつかった。尻の辺りに、紛れもない固い物体が当たるのを 感じてぞっと身震いする。そしてその捕獲者が、それを上下に 動かし始めると、彼はパニックに陥った。 両腕を掴んでいる二組の手が、汗ばむのが分かる。 感覚が鋭敏になり、レゴラスは捕獲者達から立ち昇る性的興奮の 匂いを嗅ぎ取ることが出来た。 ようやく口が解放された。レゴラスは嘔吐感を催して唾を吐出した。 その行為に、頬を引っ叩かれる。くらくらして、彼は頭を垂れた。 耳元であの嫌な声が続けた。 「この道を避けるようにお仲間達を説得する、と約束しろ。あのドワーフを 俺達の森の中に入れない、と約束するならお前を解放してやるぞ、 レゴラス」 名前を親しげに呼ばれて、彼らへの嫌悪感がますますつのった。 「お前たちが思う以上に、仲間の持つ意味は重い」 やみくもに顔を上げて、そう切り返す。 「我々の進路を変える力は私にはないし、第一お前の恥ずべき行為に 屈するつもりもない」 腕が一本伸びて来て、上着の胸倉をつかんだ。 「では、その気を変えさせるために俺達は最善を尽くすしかないな。 こいつの服を脱がせろ」 いくつもの腕が服を引き裂き始め、レゴラスは改めて抵抗した。 拳や足を振り回して男達の身体にあざを作るくらいに抗う。 しかし、結果的に、数の劣勢を補うことは出来なかった。 上着が荒々しく頭の上まで捲り上げられ、ズボン下が引き下げられて 彼は屈辱感に塗れたまま引っ立てられた。 息を弾ませ、身体中の筋肉を緊張させながらも、彼に出来るのは 待つことだけだった。露わになった肌に再度いくつもの身体が押し付け られる耐え難い感触がする。 誰かの手に肋骨を撫で下ろされ、思わず身体が跳ねた。 その手がそのまま乳首を摘む。レゴラスは仰け反って背後の身体に 倒れ掛かった。 いくら逃れようと身体をひねっても、次々に愛撫の手が伸びてくる。 首の周りに、腰の周りに。 がっしりとした手が、尻の辺りに下りてきて曲線をなぞった。 「私に触るな!」 尻の割れ目に指が入り込んできて、彼はうなるような声をあげた。 指は探求の末、身体の奥への入口を探し当てるとようやくその動きを 止めた。 「いやだ!」 彼は必死になって繰り返した。 指はそこで円を描くように動いたが、入ってこようとはしなかった。 「お前のほうから求めるようにしてやろうか」 耳元で、あの聞きなれた嫌な声が云った。 捕獲者の次の動きをレゴラスが想像するよりも早く、男の手が彼の 力のない中心に絡みつき、扱き始めた。 レゴラスは歯を食いしばり、彼自身がやがて燃えるような熱を持ち 始めるのに決して声を立てまいとした。 しかし逆らおうとすればするほど、身体は彼の意志を裏切る。 扱かれる手の中で、そこはますます固さを増した。 親指に屹立の先端を刺激されて身体中が震えた。 「いやだ」 彼はうめいたが、そこを固く握っている手から逃れることは出来なかった。 ますます強く、ますます早く擦られて、足が反応して震える。 何とか平静を保とうとはするのだが、身体の奥から自然に小刻みな 震えが走る。自分の首から顔に性的興奮の熱が上ってくるのが分かる。 「お願い、やめて」 彼は吐き気を催しながら抗議した。 「しかし、情熱に負けそうなお前はとてつもなく美しいぞ」 例の声がそうつぶやいた。 エルフのとがった耳の、一番感じやすい部分に舌が絡みつく。 「やめて」 レゴラスは髪を掴む手に空しい抵抗をしながらかすれた声で云った。 自分の意志がどれだけ強かろうが、今この戦いの勝敗には全く 意味をなさないということを悟り、恐慌に陥る。 濡れた感触が執拗に耳を這いまわり、沸きあがる欲望に体が震える。 彼自身の昂ぶりが捕獲者の手の中で固さを増す。それは耳の性感帯 を思わせぶりに舐められるのに合わせるように脈動した。 「何をやめて、だと?」 例の声が囁き返してきた。 舌が感じやすい部分に纏わりついて離れず、レゴラスは思わず喉の 奥からうめきを漏らした。 「こんなことはやめて。私が何をしたというの」 弱々しく喘いで、彼は覆われた布の下で固く目を瞑った。 彼の中心を掴む手がますます速度を上げ、先端から滴が溢れ出す。 「では、仲間をロスロリアンに連れ込むな。簡単なことだろう、 レゴラス。俺達は何も多くは望んでいまいぞ」 彼は絶望感で一杯になった。なぜなら実際、このエルフ達の要求を 受け入れることは、不可能なことだったから。 「それは無理だ!」 焦燥感にかられて彼は叫んだ。 「もうやめてくれ。私には、彼らの進む道を変えることはできない!」 手が、彼の中心から離れた。 レゴラスは大きく息を吐いた。今の自分の言葉が、攻撃者達を 退けられたのだろうか。 吐息のような声が、耳元でした。 「それならば、俺達もやり方を変えられないな。お前がひざまずく様が どんなだか見せてみろ、美しき闇の森の王子よ」 いくつもの腕に引き倒され、レゴラスは必死に抵抗した。 膝裏を蹴られて足ががくんとくず折れる。地面に着いた膝元で、 ひんやりとした落ち葉がかさかさと音を立てた。 掴まれた髪をぐいと引かれ、そのまま四つん這いの格好に させられる。強い力が頭を押さえつけた。 不本意な格好をさせられ、レゴラスの全身に緊張が走る。 何本もの腕が乱暴に彼の膝を大きく割り開き、冷たい夜気が まるでからかうかのごとく、彼の秘所を撫でた。 「嫌・・」 か細い声でそう云ったが、誰も聞いていないのはわかっていた。 たとえ聞こえていたとしても意味はない、というのも。 誰かが彼の双球を弄ぶのを感じて、血の味がするほど唇を強く噛む。 男達が下卑た嬉しそうな囁きをかわすのに、吐き気がした。 「奴らを遠ざけろ、レゴラス」 その声はこれから先、ずっと彼の記憶の中で彼を苛み続けるだろう。 垂れ下がる髪の向こうから、耳元に囁きかけてくる。 「そうすれば、お前だってこんな目に遭わなくてすむのだぞ」 レゴラスは黙ったままだった。 もはや彼には、自分を救うために言えることは何もなかった。 耳元で溜息が聞こえた。 「では、仕方ない」 そう云ったエルフの声にはしかし、忌々しいことに、落胆の響き はない。 突然、濡れたものが尻の割れ目に入り込んできて、レゴラスの 思考が吹き飛んだ。 叫び声をあげて撥ね退けようとしたが、肩を掴む腕に押さえつけ られて身動きがとれない。間違えようもない、やわらかい舌の 感触が、彼の秘所の周りの薄桃色の肌をなぞった。 レゴラスはそのような場所をそのようなやり方で触れられたことは もちろん無く、自分でも己の身体が返す衝動的な反応を抑え込む ことは不可能だった。 地面に引き倒されて以来萎えていた部分が、再び欲望に燃えて 高まる。そして舌がさらに奥深くにねじ込まれ、彼の精を蓄えた 双球の裏側をぴちゃぴちゃと舐めるに従って、昂ぶりはさらに 熱と固さを増して天高くそそり立った。 「ああ」 彼は啜り泣きを漏らした。己の四肢の震えや、肌の奥からさざなみの ように沸き起こる熱情をこの捕獲者達が感じ取っているだろうと 思うと、耐えられなかった。 「何故抵抗するのかわからんな。お前の身体はこんなにも感じて いるというのに」 髪を掴む手が彼の頭を仰け反らせ、指が涙で濡れた頬を撫でた。 「お前がいつまでこうして抗えるのか、見ものだな。俺達全員が お相手してもらった後でもか?お前のその美しい身体が俺達の 吐出す精で一杯に満たされて、その唇が俺達を悦ばすために 擦り剥けて。そうなれば降参するか?」 レゴラスが答えずにいると、物凄い力で顎を掴まれた。 指が食い込んで口をこじ開けられ、痛みにうめきを漏らす。 「どうなるのか、やってみようじゃないか」 レゴラスは次に何が来るのかを察して、頭を遠ざけようとした。 しかし、抗いようの無い力で顎を開いたままに押さえつけられる。 短い爪が頬の肉に食い込んだ。 顎をさらに大きくこじ開けられ、あまりの痛みに涙が湧き上がる。 何とか抵抗しようと、彼は自分の舌をなるべく奥に巻き込んだ。 熱く、しょっぱい肉の塊が唇をかすめた。 経験したことの無い、長大な男根が口の中に押し込まれ、つんと むせ返るような臭いが肺一杯に流れ込んできて、レゴラスは 窒息しそうなうめきを上げた。 先走りの滴るその肉塊が喉の奥を突き、またゆっくりと、冷やかす ように抜き差しされて、吐きそうになる。 舌はどこへも逃げ場がなかった。 味わいたくも無いすべてのものを、認識してしまう・・汗を、分泌物を、 そしてそのエルフ独特の味を。 口内の固い男根が一定のリズムを刻みながら抽挿をはじめると、 彼の頬を涙が流れ落ちた。 「なんと心地よい口だ」 男が気持ち良さそうに喉を鳴らして、レゴラスの顎を掴む手に ますます力を込めた。金の髪に差し込まれた手も、さらに喉の 奥深くまで侵入できるように、レゴラスの頭の角度を調整する。 「お前をこのままここに置いておこうか−−ああ、そうだ−−ずっとな。 お前だって・・・そうしたいだろう、レゴラス?」 レゴラスは力なくうめいた。秘所の入口を舌で舐められて、痛いくらいに 欲望が高まる。熱くぬめりを帯びたそれが宥めるようにして入口に 入り込んできた。抗おうとする心とは裏腹に、身体中を駆け巡る欲望の うねりが彼自身の筋肉を紐解き、さらに深くへと侵入を許してしまう。 濡れた肉の圧迫感に、思わず身体が弓なりになった。 「そら、お前も楽しんでるじゃないか、坊や。こうやって奪われる行為を 楽しみすぎる自分が嫌で、俺達に抵抗しているんだろう」 蹂躙に対するレゴラスの怒りの声は、やがて何か固い鈍器のような ものが秘所の入口に強引に押し付けられるのを感じて、咽ぶような 叫びに変わった。 身体を捻って逃げようとしたが、がっしりとした腕に尻を固定され、 そしてそこにゆっくりと、凄まじい痛みが入り込んできた。 身体中が逃げをうち、焼けるような痛みに押し開かれて、レゴラスは 肉棒を突っ込まれたまま痛めつけられた喉の奥から裂けんばかりの うめきをあげた。 やめろ!やめろ!心が泣き叫ぶ。しかし当然、暴漢達は行為を 止めようとはしなかった。 痛みが彼を襲い、こじ開け、気まぐれな捕獲者達の前に彼の全てを 剥き出しにさせる。 奥深くに飲み込まれた肉塊が彼を押し広げ、愉悦の証拠である ぬめりを彼の中に塗り込める。 彼の腰を掴む指が、強い欲情に震えた。 ”アラゴルンだと思えばいい” その考えは唐突に、とうに現実逃避を始めていた心のどこかから 浮かび上がった。 ”あの人の子のことを考えるのだ、そして今触れているのが彼だと 想像すればいい” その考えに、レゴラスの心は竦み上がった。 アラゴルンは決してこんな手荒なことはしない、と分かっているはず なのに。 ”でも、この仕打ちをお前に強いているのが彼だと思えば、耐える ことができるかもしれない” この忌まわしく、苦痛に満ちた行為に、自分が密かに愛している人の子を 連想することは冒涜にも等しかったが、レゴラスにはもう他の方法は ないと分かっていた。 こんなことで精神的に傷を負って、自分自身を見失うわけにはいかない。 旅の仲間にはまだその使命が残されているし、そのためにもレゴラスは 強くあらなくては。 だから、彼は枯葉の上で両手を固く握り締め、後ろにいるのが アラゴルンだ、と自分自身に言い聞かせた。 彼を突き上げようとして身体を固定し、今やエルフの身体を激しく 揺さぶるアラゴルンの大きな手。 レゴラスの内部で、快楽を与える場所を見つけようとするアラゴルン。 レゴラスが背中を弓なりにしならせてその動きに同調するやいなや、 内部に蠢く肉塊が神経の過敏な場所を直撃した。 彼はこれ以上体内が傷付けられないように身体の力を抜いて 受け入れながらも、快感に身を震わせた。 アラゴルンへの想いがレゴラスの心を満たすにしたがって、新たな 性的衝動が湧き上がってくる。 身体の下で、熱い口内に彼自身の性器を含まれた時も、レゴラスは 嫌悪ではなく享受のうめきをあげた。今彼を貪っているのはあの人の子 の口なのだ、と自分自身に言い聞かせることによって、レゴラスは その行為を甘受することができるよう願う。 己の心と魂を損なうことなく、この悪夢から抜け出すことができると。 背後のアラゴルンの動きが激しさを増した。 口内のアラゴルンの肉棒が固さを増し、唇の間でせわしなく抽挿を 繰り返す。レゴラスはそのどちらの動きにも抗うことをせずに、 甘受する。 口の中の肉塊がぶるっと脈動し、喉の奥で弾けたとき、彼はそれを 飲み下し、涙も見せなかった。 そして背後のエルフがとうとう最後の一突きでレゴラスの身体の 奥深くに精を撒き散らしたときも、彼は泣き声ひとつあげなかった。 尻に掛かる手が他の男のものに代わり、新たな男根が侵入して こようとした時でも。 捕らえた獲物がおとなしく従う様子に、周りでエルフ達が楽しそうな 笑い声をあげている時でさえも。 ![]() アラゴルンは何となく夢見が悪かったせいか、日が昇る前に目が覚めた。 何故とは無しに、すぐにレゴラスのほうに目を向ける。 夜営の不寝番をしているはずの美しいエルフの姿がないと知ると、 アラゴルンはすぐさま立ち上がって、用心深く森の中に入っていった。 レゴラスは夜営地から遠く離れたところで、膝を抱え込んで地面に 座っていた。 アラゴルンに向けられた背中にかかる長い髪は、いつもの彼 らしからず乱れてもつれている。 見た限り、レゴラスは何をしているようにも見えなかった。ただ 地面に座り込んで、ゆっくりと身体を前後に揺らしているだけ。 「レゴラス?」 エルフがびくっと身体を震わせた。 アラゴルンは、レゴラスが彼が近づくのに全く気づいてなかった と知っていささか驚いた。滅多にないことだ。 彼は歩を進めて友人に近づいた。 「レゴラス、こんなところで何をしている?」 「その−−考え事を、していました」 エルフが答える。 いつもは滑らかなその声は、ほとんど擦り切れるくらいにかすれていた。 アラゴルンは眉をひそめてさらに近寄った。 「何だか・・・ひどく取り乱してるみたいだ。どうかしたのか?」 レゴラスがさらに身体を揺らしながら、首を横に振った。 「いいえ、何でもありません」奇妙にかすれたままの声でそう主張する。 「放っておいてください、アラゴルン。ただ−−ただ、ミスランディアを 悼んでいるだけですから」 アラゴルンははっとして、己の愚かさを呪った。 あの魔法使いの死にレゴラスが取り乱すのは当たり前だ。自分達の うちの誰よりも長い間、レゴラスはガンダルフと知り合いだった。 その喪失感は相当なもののはずだ。 そっとしておいて欲しいという友の嘆きを十分に理解して、アラゴルンは その場を立ち去ろうときびすを返した。 その時、何か白く光るものが視界に入った。 レゴラスの矢筒が草むらに打ち捨てられている。矢が一本だけその 中に残り、あとは地面にばらばらと散らばっている。 アラゴルンは口元を歪めた。レゴラスが自分の武器である弓矢を このようにぞんざいに扱っているところなど、ついぞ見たことがない。 もう一度、エルフの丸く縮こまった姿に目をやる。 何かがアラゴルンの心中をどよもしたが、それが何であるか彼自身 にも分からない。心乱れ、深く考え込みながら、彼は宿営地へ 戻っていった。 ![]() 何かレゴラスの様子がおかしい。 ロスロリアンへの境界を探して仲間達と共に森を彷徨いながらも、 アラゴルンはエルフの方を盗み見た。 そしていつものように、その友人の目も眩むばかりの美しさにしばし 言葉を失う。息をするのを忘れてしまうほど見惚れるのもしばしばだ。 しかし今回は、彼はつとめてその美しい姿の奥に潜むものを見出そう とした。彼の黒髪の想い人ととてもよく似た、けれど全く正反対の 美しい姿を。 一体、自分でも何がそんなに気になっているのかを探るために さらに注意深い視線を向ける。 今朝、宿営地に戻ってきた時も友人のエルフは何も云わなかった。 人の子を安心させようとするかのような微笑を向けると、まるでわざと きっちりと梳かされた長い髪を見せるように背を向けた。 前の夜には不自然なほどにほつれていたその髪を。 それはあたかも、レゴラス自身が、何の問題もない日常に戻ったと 人の子に思わせたがっているようにも見えた。 黄金の髪が再び光りたなびくさまを見ながら、アラゴルンの脳裏に ふつふつと疑念が湧きあがってくる。 だが、朝食の用意をしようときびすを返したとき、彼はひどく気になる ものを見つけた。 レゴラスが少しからだの向きを変え、目に入ってきたエルフの横顔。 その白い肌に残る、小さな半月状の連なりの跡。 それらはすでに消えかけていたが、レゴラスの頬にうっすらと赤く 残っていた。 その奇妙な跡の残り方に、原因は何なのかとアラゴルンの心は 釘付けになった。 「昨日、不寝番をしている間に何かと出くわしたか?」 なんでもない興味を装いながら、そう訊ねる。 レゴラスが動きを止めた。 その一瞬の躊躇はごく取るに足らないものであったが、別の何かが アラゴルンの神経に障った。 「いいえ、何も。こんなにロスロリアンに近くては静かで当然でしょう」 獣との遭遇もなしに、顔にそのような跡がつくというのか。 アラゴルンの心中で疑念が止めようもなく膨れ上がった。この小さく カーブを描く跡は、肌の上に強く爪を押し付けられでもしなければ つけようがないのではないか。 しかしアラゴルンは何も云わなかった。 自分はレゴラスにそのようなことを聞ける立場にはない。 彼らの間にあるのは友情だ。たとえ、それが奇妙に緊張を孕んだ ものであったとしても。 レゴラスは彼を落ち着かない気分にさせる。それが何故なのか、 その理由を認めるのを彼は恐れた。それ以上考えたくなかった。 それでもなお、このエルフの為なら何でもしたかった。同時にまた、 レゴラスのプライバシーも尊重したかった。 もしこの友人が話したくないと決めたのなら、自分ははこれ以上 そのことについて追求すまい。 彼は、この時下した自分の決断を、ロスロリアンのエルフ達に 遭遇した瞬間に悔いることになる。 |
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